登場人物

グレーテル・ジーヴェキング

1937年、シュトゥットガルト生まれ。4人姉妹の次女として育つ。父親は30年代に活躍した建築家で平和主義者だったが、第二次大戦末期に戦闘で命を落とす。母親は一人で子供たちを育て上げた。

1965年、修士号を取得した後、北部ドイツ放送(NDR)で働き、自らテレビ番組「マルガレーテ・シャウマン、ドイツ人のためのドイツ語」の司会者となる。

1966年、マルテと結婚。その後マルテと共に社会主義ドイツ学生連盟(SDS)の活動に参加する。この活動によりドイツの大学での職を追われたマルテとともにスイスに移り住み、政治的な活動に没頭するようになる。

1975年、一家はドイツに戻る。1977年、息子ダーヴィットが生まれる(二人の姉妹に続く3番目の子)。長年ドイツ語教師として働き、スペイン語の個人授業も行う。

2005年、彼女の記憶力減退が明らかになり、その後日々の活動が次第に制限されるようになる。

2008年にはアルツハイマー型認知症と診断される。

マルテ・ジーヴェキング

1940年、ハンブルク生まれ。高校卒業後ハンブルク大学の哲学専攻に入学したが、間もなく数学に専攻を変える。

60年代後半、社会主義ドイツ学生連盟(SDS)の活動に参加するようになったことで、職を失う。

1969年、一家はチューリヒに居を移し、そこで再び大学助手の職を得る。スイスからドイツ帰国後はまずビーレフェルトの大学の数学教授の代理ポストを得て、その後フランクフルト大教授となり定年まで勤め上げる。

妻の病により彼の人生は転機を迎えた。献身的な介護人となり、料理を覚え、ここ数年は精力的にガーデニングを行っている。

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